自己肯定感が低いのはなぜ?自己否定が生まれる理由

「やっぱり自信がない」
「人と比べなくていいって思うのに、比べてしまう」
「褒められても、素直に喜べない」
「自分を好きになれない…」

と思うことはありませんか?
 

そういう自分を変えたい、
自信をつけよう、自己肯定感を高めよう
と、色んな方法を試してきた方もいると思います。

それでも、なかなか変われない。
一時的には前向きになれても、
何かあるとまた、自分を否定するところに戻ってしまう。
   

それって、どうしてなんでしょう?

実は、自己肯定感を高めようとする前に、知っておいてほしいことがあります。

自分を否定してしまう「心のしくみ」です。

 

自己肯定感を高めようとしても、なかなか変われない理由

今は、自己肯定感を高めるための本や情報も、たくさんありますね。

自分の良いところを探したり、
できたことに目を向けたり、
「私は大丈夫」と言ってみたり。

もちろん、それが役に立つこともあります。

でも、やってみたけど変われなかった、という人もいるでしょう。

私自身もそうでした。
大切なことを誤解していたからです。

 

誤解1:もっとできるようになれば、自信がつく

もっと仕事ができるようになる。
資格を取る。
何か結果を出す。
苦手なことを克服する。

「そうすれば、自信をもてるようになる」
「自己肯定感もあがるはず」
と考えて、頑張る人は多いと思います。
 

実際、できることが増えると、
自信にもなるし、努力した自分を認められたりしますよね。
  

一方で、できることが増えても、
いつまでも自分を認められない人もたくさんいます。
  

私自身、そうでした。
何かできるようになって、少しは自信になっても、

それ以上に、
「これくらいじゃ足りない」と思う。

すごいなと思う人を見ると、
「やっぱり、自分はまだまだだ」と思う。

褒められても、
「もっとできる人はいっぱいいる」と思ってしまう。
  

いくら頑張っても、
何をできるようになっても、
自分を認められる日はやってきませんでした。

それは、
「できるようになれば、自信がつく・自分を認められる」
というのは、半分正解で、半分は不正解だからです。

 

「私はできる」という自信は、自己肯定感の一部なのです。

「できる自分は認められる」
それは、裏を返すと
「できない自分は認められない」ということ。

誰でも、一生かけても、できないことはたくさんあります。
どんなにできることを増やしても、「できない自分」はなくなりません。

つまり、
「できるかどうか」で自分を評価している限り、
いつまでも自分に丸をつけられないわけですね。
  

そして皮肉なことに、
「できる自分になれれば自分を認められる」と強く思うほど、
「できない自分は認められない」という思いも強くなってしまいます。
  

できることを増やすこと、
もちろん、それは素晴らしいことです。

ただ、それ以上に大事なのは、
「できる・できない」とは関係なく、今の自分を認められること。

その気持ちが、
ゆるがない自信と自己肯定感の土台になるのです。

 

誤解2:「自分を好きになろう」とする

「もっと自分を好きになろう」
という言葉も、よく聞きます。

たしかに、自分を好きになれたら、自己肯定感につながります。

でも、ここにも一つ、落とし穴があるんです。
  

そもそも自分を好きじゃない人が、
「今日から自分を好きになろう」
と思っても、すぐにそう思えるものではないですよね。

そういう状態で
自分の好きなところを書き出してみようとしても、
思いつかなかったり、なんだか嘘くさく感じたり。

そして、「自分を好きになれない私」をまた否定してしまう…。
  

これでは、自己肯定感を高めるためのはずが、
かえって自己否定を強め、自分を苦しめることになってしまいますね。

 

誤解3:もっとポジティブに考えようとする

「もっとポジティブに考えよう」
「自信を持とう。大丈夫!」
そう考えようとすることもあるでしょう。

これも同じです。

どんなに「大丈夫」と言い聞かせても、
「本当は不安」
「失敗したらどうしよう」
と思っているとしたら、心はついてきません。

それは、心が弱いとか、意志が弱いということではなく、
心(潜在意識)を頭(顕在意識)でコントロールできるものではないからです。

そして、ここでもまた
「ポジディブになれない私」をまた否定してしまう、という悪循環…。
  

心がついてこないーー。
そこには、潜在意識の深いところにある
「自分についての前提」が関係しています。

 

 

前提は、経験の中で身についたもの

私たちは、生まれたときから
「自信がない」
「自分を認められない」
と思っているわけではありません。

ですが、成長する中で、
さまざまな経験を通して、

「私はこういう人なんだ」
「こうすればほめられる」
「こうすると嫌われる」
ということを少しずつ学び、
そこから「自分についての前提」が作られていきます。

 

たとえば、
家庭や学校、友人関係、社会の中で、

  • 否定や批判をされることが多かった
  • できたことより、できないことを指摘された
  • 失敗すると強く責められた
  • しっかりしていることを求められた
  • 泣いたり弱音を吐いたりできなかった

 

  • 友達と比べられた
  • いじめや仲間外れを経験した
  • 勉強やスポーツの成績だけで評価された
  • 容姿について何か言われた
  • 「こうするのが普通」「こうあるべき」といった価値観を強く求められた

 

こういったネガティブな経験を通して、
「これくらいできて当たり前」
「私はまだまだ」
といった否定的な前提やセルフイメージが作られてやすくなるのです。
  

もちろん、こうした経験をしたからといって、
必ず自己肯定感が低くなるわけではありません。
  

ですが、
セッションでお話を伺っていると、
私たちは、自分で思っている以上に、
過去の影響を受けていることに驚かされます。

「もう乗り越えた」と思っていることや、
すっかり忘れていることでさえ、
気づかないところで影響していたりする。
 

そして、それこそが、
自己肯定感を高めようとしても
なかなか変われない大きな理由なんです。

否定的な前提が心の奥に根づいているため
どんなに変わろうとしても、
自分を認められるようになれなかったのです。

 

過去の影響に気づいたとき

ここまで読んで、

「自己肯定感が低くなったのは、親の影響が大きいな」
「学校であんな経験をしたからかもしれない」
と思い当たることがあったかもしれません。

そして、大人になった今も、
そうした経験の影響を受けていることを知ると、
悔しさや怒りがわいてくることもあります。
   

実は私自身も、
ずっと自信が持てなかったことに
親の影響が大きかったと気づいたとき、
しばらく親を責める気持ちがおさまりませんでした。

でも、怒りやわだかまりを抱えたまま、
重苦しい気持ちで毎日を過ごすのは、
自分のためにならないこともわかりました。
  

親を恨んでも、自信を取り戻せるわけではない。
過去に戻って、やり直してもらえるわけでもない。

要は、自信を取り戻せればいい。

じゃあ、どうすればいいんだろう。
そう思いました。

 

考えてみれば、
親も否定されながら育ったのかもしれない。
良かれと思ってやっていたこともあるかもしれない。

無理に親を擁護する必要はないけれど、
自分のために、過去を責め続けるのはやめたい。
これからの自分のためにエネルギーを注いでいきたい。

そう思い、気持ちを少しずつ整理しながら、
自信や自己肯定感を育てることに取り組みはじめ、今に至ります。
  

「自信がない」
「自分が好きじゃない」
そんな思いがわいてくることもなくなりました。

過去の経験も、
今では自分の人生の一部として受けとめられるようになりました。

 

もしあなたも、
自分に影響を与えた人や環境に気づいて、
悲しみや怒りがわいてきたとしたら、

まずは、その気持ちをやさしく受けとめてあげてください。
  

そして、誰よりもあなた自身のために、
心の土台を整えながら、自己肯定感を育てていってほしいと願っています。

 


 

実際に、自己肯定感を高めていくにはどうすればいいのか?
「自分を認める」とは、どういうことか?

こちらの記事でお話しします。

『自己受容・自己承認と癒し|本当の自信を育てるために』

 

 

著者プロフィール

阿部 朝子
阿部 朝子メンタル&ライフコーチ/ヒーラー
コーチング・NLP・心理療法・スピリチュアルを融合したアプローチで、根本からの解決をサポートしています。
悩みを手放し、本当の自分らしさと喜びに出会えるよう伴走しています。