努力しても変われない理由と、悩みのループから抜け出す3ステップ

「また同じことで悩んでる…」そう感じるときはありませんか?

「今度こそ大丈夫だと思ったのに…」
「もう同じパターンをくり返したくない…」

そう思っても、何度も同じ悩みに戻ってしまう……

 

それは、あなたが弱いからでも、努力が足りないからでもありません。
実は、そこには“無意識の仕組み”が関係しているのです。

 

 

たとえば、こんなことはないでしょうか。

* 職場でまた人間関係に疲れてしまう
 「相手に合わせないと仕事がしづらいし、嫌われたくない」
 本当は、自分の意見を言っても受け入れられ、安心して仕事を進めたい
 でもできない…

* やりたいことがあるのに、一歩踏み出せない
 「失敗したら恥ずかしいし、自信がない」
 本当は、やりたいことに挑戦して、自分の成長や喜びを感じたい
 でもできない…

 

「性格のせいなのかな」
「努力が足りないのかな」

そう思って、次こそ変わろうと頑張るのに、気づけばまた同じところでつまずいてしまう…。

 

でも、実はこれ、あなたの性格のせいとか、努力が足りないからではありません。

そこには、ちゃんと理由があります。

 

なぜ努力しても変われないのか?原因は“無意識の前提”

人は、頭では「こうしたい」と思っていても、
心の奥にある”無意識の前提”に大きく影響されています。

たとえば──

「嫌われたら、自分の居場所がなくなる」

「失敗したら、もう取り返しがつかない」

こうした前提が心に深く刻まれていると、
私たちは知らず知らずのうちに、
その前提を証明するような行動をとったり、状況を選び取ってしまいます。

 

これはスピリチュアルな話ではなく、脳と無意識の仕組みです。
脳は「信じていることに沿った現実」を探し出す働きをしているからです。

だからこそ、
「また同じことで悩んでる…」と思うときは、
その“根っこ”にある無意識の前提に気づくことが、解決の第一歩なのです。

 

無意識がつくる“誓い”と“契約”とは?

無意識には、前提だけでなく、
ときに“誓い”“契約”のようなものが存在します。

たとえば──

 「自分の本音は見せない」(もう傷つかないように)

 「全部一人で抱えよう」(誰にも迷惑をかけないために)

 

それは過去のどこかで、
「そのほうが安全」と感じた瞬間に生まれたものです。

けれども今、その誓いや契約が、
あなたの人生のブレーキになっているなら、早く手放したいですよね。

99点でもダメだと思っていたAさんのケース

ある女性(Aさん)は、努力家で責任感が強く、
リーダーとして部下を引っ張ってきました。

でも、心の中では、いつもこういう思いを抱えていました。

「もっとできるはずなのに」
「まだまだ足りない」

どんなに評価されても、
「当たり前」としか思えず、心が休まることはありませんでした。

さらに、要領が悪い部下を見ると、ついイライラ…。
そのあと自己嫌悪して、また疲れてしまう毎日。

 

「本当は、もっとおだやかに過ごしたいのに…」
「もっと、心が喜ぶことをやりたいのに…」

そんなもやもやを抱え、心が満たされずにいたAさん。
その背景には、幼い頃の体験がありました。

 


 

幼いAさんは、100点を取ったときだけ褒められる環境で育ちました。
100点じゃないと、たとえ99点でも怒られ、家の空気がピリピリしました。

そのときAさんの中に、こんな前提が生まれました。

「怒らせたら愛されない」
「できない自分には価値がない」

 

さらに、こんな“誓い”も立てました。

「失敗しないように、完璧でいよう」
「誰にも弱さを見せない」

 

この誓いがあったからこそ、Aさんは努力し、仕事で成果を出してきました。
でも同時に、それがAさんの心を縛っていたのです。

そんな思い込みが、部下へのイライラや、自分を責める癖を生み出していました。

 

悩みのループは「ダメな証拠」じゃない

何度も同じパターンをくり返してしまうのは、
「やっぱり私はダメ」という証拠ではありません。

「ここに、あなたがもっと自由になれるテーマがあるよ」
そうサインを送ってくれているだけなのです。

 

「もうこのままじゃイヤだ」
「本当は変わりたい」

そんな思いが強くなるほど、そのテーマは何度も現れます。
それは、あなたが変われる準備が整ってきた証拠です。

 

努力だけでは変われない理由

Aさんも、イライラをなくすために感情コントロール法を試したり、
趣味や楽しみを見つけて心を満たそうとしました。

けれど、やっぱりイライラしてしまうし、
やりたいことは浮かばず、どうすればいいのかわからなくなっていました。

 

私たちはつい、「行動を変えなきゃ」と思いがちです。
でも、私たちの行動や選択の90%以上は、無意識に影響されていると言われています。

どんなに意志を強くもっても、無意識の力にはあらがえません。
けっして、努力不足なんかではないのです。

くり返しますが、大切なのは
「こうあるべき」「こうしなきゃ」という無意識の前提に気づき、手放していくこと

その前提がほどけると、
驚くほどすんなりと、望む自分のあり方で生きられるようになります

前提を変えるカギは「癒し」

では、どうすれば前提を手放せるのでしょう?

意外に思われるかもしれませんが、
必要なのは、「癒し」なんです。

 

癒しとは、
心の奥にある未完了の感情や思い込みにやさしく気づき、
もう必要のない古いパターンを手放していくこと。

がんばらなくても変われる方法、それが癒しです。

癒されてこそ、私たちは、前提から自由になれるのです。

思い込みを手放す方法:今すぐできる3ステップ

Aさんにやっていただいたことの中から、
今すぐあなたにもできる3つのステップをご紹介しますね。

 

ステップ1:気づいてあげる

まずは、自分の気持ちに気づいてあげること。
ふと湧いてきた想いを、そのまま受けとめていきましょう。

たとえば、こんなふうにやさしく声をかけてあげてみてください:

「●●がイヤだなと思ったんだね」
「失敗したらどうしようって、今、浮かんだね」
「あんなことになって悲しかったよね」
……

ただ気づいて、やさしく受けとめてあげる。
それだけでも、気持ちが少しやわらぐでしょう。

 

ステップ2:小さな自分を受けとめる

もし、思い出すことがあれば──
今の大人のあなたから、小さい子供の自分に、
やさしい眼差しで言葉をかけてあげるのもおすすめです。

「100点じゃなくても、いいんだよ」
「怒られて悲しかったよね」
「でも、いつもがんばってたよね」
「できても、できなくても、あなたには価値があるよ」


無理に思い出さなくても大丈夫です。
小さい頃の自分に伝えてあげたいと思ったときに、やってみてください。

※もし強い感情やつらい記憶がある場合は、
無理せず、信頼できる専門家と一緒に取り組むことをおすすめします。

 

ステップ3:ねぎらいの言葉を日常に

今日一日を終えたとき、
「今日も、がんばったね!」
「ありがとう!」

たくさん自分をねぎらってあげましょう。


この3ステップは、小さなことに思えるかもしれませんが
無意識の前提をやわらげる大きな力になります。

自分にやさしくなれたり、心がふわっとしたり、
なにかしら変化を感じたら、それは癒された証拠です◎

 

「癒し=疲れた人が休むためのもの」
そう思われがちですが、実は、夢を叶えたい人こそ必要なプロセス

なぜなら、癒しは「ありのままの自分を認めること」。
そこから、本当に望む人生を選べるようになるからです。

癒しは「幸せの土台」を支えてくれるのです。

 

まとめ:悩みのくり返しは、変われるサイン

同じ悩みをくり返すとき、それはダメな証拠ではなく、
「今こそ、そのテーマを超えられるときだよ」というサイン。

あなたも、今日から小さな一歩を始めてみませんか?
その一歩が、あなたとあなたの未来を大きく変えていきます。

どんなに深く見える悩みにも、必ず出口があります。
そして、そのパターンを手放せたとき、あなた本来の魅力が、自然と輝き出すでしょう。

あなたの小さな一歩を、心から応援しています。

 

著者プロフィール

阿部 朝子
阿部 朝子メンタル&ライフコーチ
メンタル&ライフコーチ/ヒーラー。
コーチング・NLP・心理療法・スピリチュアルを融合したアプローチで、根本からの解決をサポートしています。
悩みを手放し、本当の自分らしさと喜びに出会えるよう伴走しています。