感情に振り回される日々から抜け出すには?──“心の波”とやさしくつき合う3つのヒント


ふとしたことでイライラしたり、
落ち込んだり、不安になったり…

そんな自分に疲れてしまうことはありませんか?


「気にしすぎだよ」
「もっと前向きに考えたらいいよ」

そう言われても、気持ちをうまく切り替えられない。
むしろ、切り替えられない自分を責めてしまって、ますますつらくなる──。


感情とのつき合い方に悩んでいる方は、とても多いです。

でも実は、
「感情に振り回される」のはあなたの心が弱いからではなく、
感情の扱い方をまだ知らないだけかもしれません。

(…だって、学校でも教えてもらえなかったですもんね)

今回は、そんな感情と上手につきあう秘訣をお届けします。

 

感情は「悪者」じゃない

感情って、ときに厄介で、
「できれば感じたくない」と思うかもしれません。

でも本来、感情は“悪者”ではないんです。

どの感情にも役割があって、
あなたの心が発信している大切なサインなのです。


たとえば──

  • イライラは、「わかってほしい」「大事にされたい」というサイン

  • 悲しみは、「大切に思っていた」という証拠かもしれません


そして、今の自分に必要な気づきを与えてくれるのです。

 

感情にやさしく寄り添う3つのヒント

「感情はコントロールすべきもの」
そう思って、がんばって抑え込もうとしていませんか?

でも実は、感情は炭酸水の泡のようなもの。
プクプクと浮かび上がっては、自然に消えていく性質があります。
無理やりフタをすると、逆にあふれてしまうことも……

今回は、日常でできる
やさしい3つのケアをご紹介します。

① 感情を否定せずに受けとめる

「またイライラしてしまった」
「こんなことで落ち込むなんて…」

そんなふうに、感情がわいてくるたびに自分を責めてしまう……
それが、感情に振り回される大きな原因のひとつです。


でも本来、感情が湧くことは自然なこと。
「無理してるよ」「ほんとはイヤだったんだよ」というメッセージです。

まずは、「感じたこと」を否定せず、
「感じた自分」をまるごとま受けとめることから、はじめてみてくださいね。

② 感情の奥にある「本音」に気づいてみる

感情が大きく揺れるとき、
そこには、「心の奥で見過ごされていた声」が隠れていることが多いです。

たとえば──

  • 本当は疲れていたのに、「ちゃんとしなきゃ」と無理していた

  • 本当はイヤだったのに、「わがままだと思われたくない」と我慢していた

  • 本当はさみしかったのに、「強くならなきゃ」と平気なふりをしていた


そうして本音を抑え続けると、
ある日、感情が「もう限界だよ」と爆発するように出てきます。

だからこそ、
感情が大きく揺れたときには、やさしく問いかけてみてください。
「本当はどんな気持ちだったの?」と。

③ 心を整える“小さなケア”を習慣にしてみる

ネガティブな感情はつらいものです。
だから私たちは「早くなんとかしなきゃ」と思ってしまいます。

でも、無理にポジティブになろうとしたり、
ガマンしようとすると、かえって苦しくなってしまいます。

理屈で感情を消すことはできません。

なので、
心にやさしく寄り添う“ケアの時間”をほんの数分でも作ってみてください。


たとえば──

  • 「今どんな感情がある?」とハートにやさしく聞いてみる

  • 胸に手を当てて、ゆっくり深呼吸する

  • 感じたことを感じたままにノートに書いてみる

  • 「がんばったね。わたしはわたしの味方だよ」と声をかける


こんなちょっとのことでも、心がやわらぐきっかけになるはずです。

 

【体験談】私自身も、感情に振り回されていました

少し、私の話をさせてください。

以前の私は、
「感情は厄介なもの」と思っていて、
イライラや悲しみ、不安が出てくるたびに、それを抑えこもうとしていました。

でも、抑えこむほどに、突然、怒りが爆発したり、
ちょっとした言葉に傷ついて、落ち込みが続いたり…
感情に振り回されては自己嫌悪。

「もっと強くならなくちゃ」
「感情に負けたらダメだ」
そうやって、ますます苦しくなっていったんですね。


でも、感情はサインだと知ってから、
感情に揺れたときには、「心の声」を聴くことを意識するようになりました。

「何がイヤだったの?」
「本当はどうしたかったの?」…

「心の声」を聴くうちに
怒りや不安がやわらぎ、その奥にある
「思い込み」にも気づけるようになったのです。

たとえば、
「迷惑をかけちゃいけない」という思い込みが、
自分の気持ちをガマンさせ、不満をため、
他人への怒りにもつながっていた…など。


そうやって、感情の“根っこ”に気づけるようになると、
感情に振り回されなくなったのはもちろんですが、
大げさに感じるかもしれないけれど、私の人生そのものが大きく変わり出したのです。

感情と上手につきあえると、しなやかに生きられる

もしも今、あなたが
「感情に振り回されてつらい」と感じているなら
それは、あなたが感性豊かで繊細だからかもしれません。

そしてその繊細さは、
本来、あなたの「才能」でもあります。


感情とのつきあい方を学ぶことは、
心を整えるだけでなく、
しなやかに人生を歩む力を育てることにつながっていきます。


感情は、あなたを困らせるためではなく、
“本当の自分”へと導いてくれるサイン

どうか、その声を無視せず、
やさしく耳を傾けることからはじめてみてくださいね。

~ 心が少しずつ軽くなるきっかけになりますように ~

著者プロフィール

阿部 朝子
阿部 朝子メンタル&ライフコーチ
メンタル&ライフコーチ/コミュニケーション講師
コーチング、NLP脳と心の学び、心理療法、スピリチュアル等の学びを経て、現在は北海道北見市を拠点に活動しています。
ご相談者の悩みを解決を通して、本来の力を発揮し、喜びあふれる自分軸の生き方が叶っていくお手伝いをしています。