家族やパートナーと“波長が合わなくなった”ときに

 

前回の記事では、
「友達との関係に違和感を感じたとき」について書きました。

でもきっと、こう感じた方もいると思うんです

 

「友達なら少し距離を置けるけど、
家族やパートナーだとそうはいかないし…」

 

そうですよね。

家族やパートナーは、人生のなかでもっとも近い存在。

日常を共にしているぶん、違和感を感じても、

どう距離を取ったらいいのか、
どう関わったらいいのか、わからなくなりやすいものです。

やり方を間違えると、
関係が余計にギクシャクしてしまうこともあります;;

 

ですが——
このテーマは、心や魂の成長を重ねる中で、
多くの人が必ず向き合うタイミングがやってくるものです。

 

自分が変わり始めたときに感じる“波長のズレ”

心の学びをしていると、あるとき急に「相手とのズレ」を感じはじめます。

考え方がかみ合わなかったり、
相手の言葉に妙に引っかかったり。

 

「どうしてわかってくれないの?」
「こうしたほうがいいのに…」

そんな思いも出てくるでしょう。

 

でも、相手を変えようとするほど、関係はこじれやすくなります。

なぜなら、
相手にも、その人のペースと学びがあるから。

こちらが「変わってほしい」と願うほど、相手は無意識に抵抗してしまうものです。

 

無理に受け容れなくてもいい

「じゃあ全部受け容れなきゃいけないの?」
と思う人もいるかもしれません。

ですが私は、
無理に“受け容れよう”としなくてもいいと思っています。

 

心の学びをしている方ほど、

「愛をもって受け容れなきゃ」
「ゆるしが大事」

と、自分に言い聞かせてしまうことがあります。

でも、それで心が苦しいなら、
それは「受け容れ」ではなく、「我慢」です。

 

我慢による“やさしさ”は、いつか限界を迎えます。
それは“愛”ではなく、“自己犠牲”だから。

 

それよりも大切なのは、心にスペースをつくることです。

 

“心のスペース”をつくるということ

たとえ同じ家に住んでいても、
心理的・エネルギー的な距離を取ることは可能です。

 

たとえば——

  • 自分一人の時間をつくる
  • 話の合う人たちと過ごす
  • 信頼できる人に気持ちを聞いてもらう

 

このように「自分を愛し、心を整える時間」をしっかり確保することが第一歩。

(あ、気持ちを聞いてもらう相手は選んでくださいね。
悪口大会になっちゃったら、あなたの波動が愛から遠ざかってしまいます。

安心して本音を出せる“安全な場”を選ぶことが、実は心を整えるうえで最も大切です!)

 

 

そのうえで、家族やパートナーに対しては
必要に応じて アサーティブ(自己表現的)な関わり方 もおすすめです。

“アサーティブ”とは、

「わかってよ!」と感情をぶつけるのではなく、
「私はこう感じている」「私はこうしたい」と、
相手を尊重しながら自分の気持ちを伝えること。

 

たとえば、
「あなたは間違っている!」ではなく、
「私はこの状況が少し苦しいと感じている。こうしてもらえたらうれしい」

という風に伝える。

 

主語を「あなた」ではなく「この状況」に変えることで、
相手を責めずに、自分の気持ちを共有する伝え方に変わります。

こういうコミュニケーションの工夫も
関係を少しずつ変えていく鍵になるでしょう。

 

苛立ちや不満が湧くときこそ、自分を癒すタイミング

とはいえ、苛立ちや不満を強く感じるときは
無理に伝えないほうがいいと思います。

感情がおさまらないうちは、
どんなに冷静に伝えようとしても、言葉に感情が乗ってしまうから。

(私自身、それでたくさん失敗しました…w)

 

そういう時は、とにかく自分を癒すことから。

近しい関係ほど、心の奥にある“未完了の想い”が浮かびやすいものです。
数珠つなぎのように、あれこれあふれ出てくることもあるでしょう。

それだけ”我慢”してきたのです。

 

ここからは、少しだけ踏み込んだお話を…

親やパートナーのような近しい関係に向き合うのは、本当に簡単じゃありません。

正直、めちゃくちゃハードです。

 

だから、腹が決まらないうちは

「自分を癒す」
「適度に距離を取る」
「自分を守る」

これを最優先にしてほしいのです。

これは逃げではなく、
心を守りながら進むための“準備”だから。

 

そして多くの場合、悩みの根っこには親子関係があります。
それをパートナーに投影していることもあるでしょう。

もちろん、すべての悩みが親子関係につながるわけではありませんが、
心の深い部分を見ていくと、そこにヒントがあることはとても多いのです。

 

だから、親との関係を癒すことは大きな価値があるわけです。

人生が大きく好転したり、
他の悩みも芋づる式に解決したりすることが多い。

 

だからこそ、本当に腹が決まったタイミングで
親やパートナーとの関係と向き合うことを私は強くおすすめします。

その時も、どうしていいか分からないなら、
専門家にサポートしてもらうのが、一番安全で早いです。

あなた一人で抱えなくていい…。

 

心が成熟してくると、自然と“向き合う必要性”を感じる時期がきます。

それは人生の流れが背中を押してくれている合図であり、大きな転機の入り口でもあります。

そして、この“向き合うタイミング”は、
決して焦らなくていいし、誰かに急かされるものでもありません。

 

だから、本当にムリは禁物!

タイミングはあなたの心が知っています。

 

少しだけ、私自身の話をすると…

私も、親子関係・夫婦関係でたくさん悩んできました。
離婚も経験しました。

あの頃、もっと心のことを知っていたら…と思うこともあります。

 

でも今振り返ると、あの経験があったからこそ、
生きるうえで大切なことをたくさん学ばせてもらったと感じています。

 

だからこそ伝えたいのは——

どんな関係の形であっても、
そこから癒しや再生は起こる◎
ということ。

 

実際、クライアントさんたちは

  • 離婚という選択をした方
  • 親や子どもとの関係を修復した方
  • 夫婦関係の危機から仲が深まった方

本当にいろいろな幸せの形を選択されています

 

人との関係を通して、私たちは“愛”を学び続ける。
それは、終わりのない心の成長のプロセスなのだと思います。

 

“愛ある距離感”という優しさ

家族やパートナーとの関係は、
ある意味、“心のトレーニングジム”のような場所。

とってもハードなトレーニングですよね…w 

 

そこで学ぶのは、

  • 理解
  • 境界線
  • そして「自分を大切にすること」

 

相手の成長を信じつつ、
自分の心の平和をしっかり守る。

それは、けっして冷たいことではなく、
“愛ある距離感”です。

 

まずは、相手を変えようとせず、
自分の心のスペースを整えることから。

自分の心が守られているとき、人は自然にやさしくなれます。
そのやさしさは、相手にも静かに伝わります。

 

焦らず、無理せず、あなたのペースで。

近しい人との関係性に向き合うことは、
あなた自身を深く理解し、愛し、
本当の自分を生きる大きな後押しにもなりますから◎

 

一度では語りつくせないテーマですが、
少しでも参考になればうれしく思います。

 

 

著者プロフィール

阿部 朝子
阿部 朝子メンタル&ライフコーチ
メンタル&ライフコーチ/ヒーラー。
コーチング・NLP・心理療法・スピリチュアルを融合したアプローチで、根本からの解決をサポートしています。
悩みを手放し、本当の自分らしさと喜びに出会えるよう伴走しています。